フルワイヤレスイヤホンの欠点

弊社では、無線接続による集音装置を開発しておりました。その際に気づいたのですが、それがフルワイヤレスイヤホンにも言えることなのではないかと考えました。
 

フルワイヤレスイヤホンとは、主にBluetoothイヤホンにおいて、音源再生装置との接続に加えて、左右のイヤホンをつなぐケーブルも排除したイヤホンのことをさします。
そのため、ランニングなどの運動時における軽快さや、満員電車で混み合った場所でのケーブル取りまわしなどのストレスが極限まで排除されています。
 
メリットは多々ありますが、デバイスとして小さくする必要があるため、連続利用時間が短かったり、音声の再生品質が悪かったりという課題は残っています。
 
それに加えて、わたしは左右の音のズレを懸念しています。
ワイヤードイヤホンや、”フル”ではないワイヤレスイヤホンにおいては、デジタルデータをアナログ信号に変換するDA変換機(DAC)が単一になっています。
その場合、左右の音ズレというのはほぼ皆無と考えています。
(音源そのものがズレている場合はここでは考えません)
 
しかし、フルワイヤレスイヤホンでは、左右のイヤホンそれぞれにDACが搭載されています。
その為、DA変換時にアナログの情報量に差異が発生する可能性が考えられます。
 
デジタルからアナログに変換する際には、ある周期に基づいて(以下、クロックという)います。
そのクロックにはデバイスで必ず個体差があります。具体的には水晶振動子と呼ばれるものが一定のリズムを刻んでいるはずですが、このリズムが個体それぞれで異なるのです。
これはある意味ではやむを得ないことで、多くの場合はこの問題についてソフトウェアで対策をする必要があります。
 
例えば1サンプル分のデジタルデータが、あるDACでは、1秒分に、あるDACでは1.2秒分のアナログ信号になることがあり得ます。(こんなに差があることはまずないと思われますが、わかりやすい単位で説明しています。)
 
その為、音楽をしばらく再生していると、必ずフルワイヤレスイヤホンにおいては左右で音がズレてくるのです
左右どちらかの音源が遅れてくる、などの現象です。
Bluetoothとしてはこの問題についての解消法を規定しているとは思えません。
その為、各メーカーが左右で同期をとるソフトウェアを組み込んでいるはずです。
 
一番簡単な方法としては、左右でなんらかの信号を送受信し合い、定期的に頭出しを行う方法です。
しかし、この場合、音楽再生機器としては致命的です。
定期的に音がプツプツと切れる可能性があるのです。
 
そのほかには、ハードウェア的に高精度のクロックを搭載するデバイスを利用する。
または、なんらかの画期的なアルゴリズムで同期を行う方法です。
大手メーカーはきっと豊富なノウハウでこの問題に対処している可能性があります。
 
しかし、中国製の安価なものや、比較的新しく起業したメーカーはこれらのノウハウを持ち合わせているのでしょうか。
 
先日、わたしが購入した Jaybird RUN は、やはり多くのレビュー通り、人気の無い街中でもプツプツと音が途切れることがありました。
Bluetoothとしての通信でなんらかの問題が発生しているのではなく、上記の問題によりこのような現象が発生しているのでは無いかと推測しました。
 
しかし、この問題についてはソフトウェアで解決可能なはずです。
今後のアップデートで素晴らしい製品に進化する可能性は大いにあります。
 
なお、これら上記の内容はわたしの完全な推測で根拠のあるものではありません。
レビュー通りに Jaybird RUN の音途切れが発生したので、通信以外の何か問題があるのではと思い、推測してみました。


 
また、個体差によってその差異が大きくなる可能性がありますので、レビューの内容が分かれる可能性もあります。

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